事務職の仕事を探していると、工場の事務スタッフだったり募集している企業が製造業だったりすることがあります。
一般の企業の事務職と工場での事務職では何が違うのでしょう。
製造業で事務員として働いたことのあるわたしの経験も含めてご説明します。
現場の人とのコミュニケーション
工場事務で一番大切なことは、現場で働く多くの人たちとのコミュニケーションを上手にとることではないかと思います。
現場で働く人たちの健康管理や安全対策のサポートも必要になります。
部品や備品の管理や調達も事務員の仕事かもしれません。
現場の作業の管理業務をすることもあるかもしれませんが、だからといって現場の人よりも自分の立場が上ではありませんし、見下すような態度をとることなどはもってのほかです。
現場の人たちが気持ちよく働けるようにすることが、事務の大切な仕事だと思うのです。
また、事務員の働いている事務所内は空調設備が整っているため快適なのに対して、現場は過酷な環境といったケースも多いと思います。
現場の人たちからは「事務職は環境のいい場所で楽に仕事をしている」といった反感を持たれることもあるかもしれません。
でも、日々がんばって現場の人たちのサポートをしていれば、そんな現場の人たちの気持ちも和らぐのではないかと思うのです。
部門によって仕事の内容が違う
多くの部署がある企業なら、配属される部署によって仕事の内容も変わってきます。
開発や研究、製造工程の管理、検査データの分析など、部署によって仕事の内容が異なるのでそこでの事務の内容も違ってきます。
文書の作成よりはデータの入力や集計、図面データの管理などが多いかもしれません。
扱うソフトもその企業独自のものを使っているケースもあります。
わたしは製造業の事務で働いていたことがあるのですが、そのときには人事部門を担当したあとに配置換えで購買部門を担当しました。
人事では主に個人情報の管理などを、購買では工場内で必要な資材の調達管理などを行っていました。
人事と購買では仕事の内容がまるっきり違いましたが、違う仕事ができたからこそ良い経験になったと思っています。
また、小さな職場で現場の管理から一般的な総務の事務の全てを任されたなら、総合的な知識が身に付きます。
いずれにしても新しいことを恐れずに仕事を覚えていけば問題ないと思います。
現場と直接関わらない職場もある
製造業の事務でも、現場との関りがあまりない職場もあります。
管理部門が工場外の都市部などにオフィスを構えているような職場の事務であれば、直接のやり取りは現場の事務担当者なので、現場の作業員とはほとんど関わらないケースもあります。
実際に勤務する場所によって仕事の内容も変わってきますので、求人の内容や面接などでしっかり確認をするとよいですよ。
工場勤務になるのなら、多くの場合勤務地の工場は郊外にあるので、通勤の手段や通勤手当を確認しておくことも大切になってきます。
管理職がいない職場もある
職場によっては工場内の詰め所のような場所に事務所があって、事務所の職員は数人だったり自分一人しかいなかったりする場合もあります。
そんな職場なら管理職が常駐していないケースがほとんどです。
職場に偉い人がいないのなら気が楽でよさそうですが、何か問題が起きた時が面倒なのです。
事務所内でもめごとが起きたときや現場でトラブルがあったときなど、自分たちだけで対応できないようなこともあります。
そんな時には、近くに管理職がいた方が解決が早いかもしれません。
実際に働いてみないと分からない部分もありますが、管理職がいないような職場が向いているか向いていないかは、人それぞれだと思います。
また、工場内の一角にあるような事務所だと、空気が悪かったり騒音がしたりと環境面での問題があるかもしれません。
可能であれば面接のときなどに、実際に勤務する職場を見学させてもらうとよいと思います。
現場の人にかわいがってもらえる
工場事務だと、業種によっては職場の人がほとんど男性ばかりというケースもあります。
そんな職場だと、女性の事務員は大切にされると思います。
職場によるかもしれませんが、現場で働く男性陣が女性の事務員に対して、きつい態度をとることは少ないと思うのです。
「現場で働く人たちのオアシスになる」というくらいの気持ちで仕事をしていればよいと思いますよ。
わたしの知り合いは職場に女性ひとりだったので、差し入れなどもたくさんもらえて、最終的には結婚相手も見つけてしまいましたから。
おわりに
一般企業の事務でも業種や部署によって仕事の内容は違うので、工場事務との差はあまりないと思います。
大きな違いは働く環境と、始業時間が早いことでしょうか。
工場は始業時間が早かったり、24時間操業だったりするので事務員の出勤時間も早くなる傾向があります。
その辺も考えに入れながら仕事探しをして、自分に合った職場を見つけられるようにがんばってくださいね。