子育てが一段落してパートタイマーとして働くことになってから、自分から望んだわけではないのに、わたしは4回も転職をしています。
転職の前後はやはり大変で、自分の置かれた状況を恨めしく思ったこともありました。
しかし最終的には、転職を繰り返すことで得た経験が、50代半ばでも再就職を可能にしたのです。
わたしの経験が、みなさんの転職へのヒントになれば幸いです。
1度目の転職
1度目の転職は、雇われ先が変わっただけだったので、転職という感じではありませんでした。
当時ある企業に派遣されてデータの入力作業をしていましたが、派遣先の部署がそっくり関連会社に業務移管することになったのです。
それによりわたしの派遣契約も終了となるはずだったのですが、仕事自体は残っていたのでわたしが派遣元の会社を退職し、業務移管する関連会社へ雇用されてはどうかという提案をいただきました。
わたし自身は同じ仕事が同じ環境で続けられるのであればそれでよかったので、その提案を受けることにし転職することとなりました。
ただ、この時は雇われ先が変わったということだけだったので、転職というよりは転籍に近い感覚でした。
2度目の転職
雇われ先は変わりましたが、以前と変わらず仕事が続けられたので、わたし自身は満足していました。
しかしその2年後に業務移管された業務自体がなくなることとなりました。
それに伴いわたしの仕事もなくなり、雇い止めとなったのです。
幸いにもすぐに次の仕事先が見つかり、パートタイマーとして働き始めました。
3度目の転職
事務機器を扱い、データの入力や出図などの仕事を幅広くこなしていたその頃、雇われていた会社が同じグループ会社に吸収されることになりました。
わたしが雇われていたのは吸収される側の企業でしたので、吸収する側の企業の出す条件に従うこととなりました。
吸収する側の企業では雇用形態にパートタイムがなく、将来的にも必要ないとの考え方だったため、わたしたちパートタイム労働者は早ければ2年後、遅くとも5年以内に全員雇い止めとなるとのことでした。
その時点でわたしの年齢は40代後半でしたので、2年後や5年後の再就職は絶望的だと思いました。
人事課長からも転職を勧められていましたし、数年後の転職よりも少しでも若いうちの方が良いと思いましたので、思い切って転職したのです。
4度目の転職
転職先では未経験ではありましたが経理の仕事を担当していました。
でも、仕事に就いて6年が経ったころ、勤めていた企業が親会社に吸収されることになったのです。
そのときのわたしは50代半ばにとどく年齢になっていました。
何とか引き続き雇用してもらえるように望んでいましたが、結局雇い止めとなりました。
当然のことながら、年齢的に再就職が難しいのは目に見えていました。
就職活動は厳しく、面接を受けても、「応募してきたから仕方なく面接している」といった態度の面接官もいました。
ある面接官からは、わたしの履歴書をちらりと見ながら、「今まで転職多いですね~」と見下したように言われました。
とても悔しい思いをしましたが、この年齢でこの転職の回数では、そのような扱いも仕方のないことだとも思いました。
けれどもわたしのように転職を繰り返し、50代半ばの年齢でも採用してくれるところはあったのですよね。
運よく今の職場に採用されたのでした。
転職をどう見るか
今の職場に応募したときわたしの転職の多さについて、面接官はマイナスのイメージではなく逆に経験が豊富とプラスの評価をしたようです。
確かに転職を繰り返したおかげで、経理や事務機器の操作などさまざまな経験をすることができました。
現在の仕事は事務の総合職なので、何でもやらなければなりません。
転職により経験してきた事が、全て今の仕事に役に立っているのです。
結局は履歴書や職務経歴書の内容をちゃんと見もしないで、「コロコロ仕事を変わっている、辛抱できないおばちゃん」といった評価を簡単にしてしまうような面接官のいる職場では、働かなくて正解だったのです。
おわりに
わたしの場合、4回の転職は自分にとって決してマイナスではありませんでした。
みなさんが今転職を考えているのだとしたら、きっといろいろな事情や悩みを抱えていらっしゃることでしょう。
現状に満足しているのであれば転職など考えませんよね。
今の時代、終身雇用なんて珍しくなりましたから、転職をマイナスと考える必要もなくなりましたしね。
今の職場が嫌だから辞めるというよりも、転職することで今よりもっとよい人生を過ごすのだと前向きに考えて、転職活動を明るいものにしてくださいね。