切手や伝票などに付いている切り取り線(ミシン目)は、ハサミなどの道具を使わなくても手で切り離すことができます。
便利でよいのですが、気を付けて切り離さないと、失敗して大事な部分が破れたなんてことになってしまいます。
また、ミシン目は自分で作ることもできます。
ミシン目のイロイロについてご案内します。
ミシン目とは
ミシン目とは紙を切り離しやすいように、等間隔に連続で入っている破線状の切れ目のことです。
きっとミシンの縫い目に似ているからミシン目と言うのでしょうね。
申し込み書などの切り取り線の部分がミシン目になっていることも多いですよね。
ミシン目の部分を自分で切り離して提出するものもありますが、チケットや振込用紙などに付いているミシン目は、自分で切り離すと無効になってしまうことがありますので注意が必要です。
切手や収入印紙の切り取り穴
切手や収入印紙にある切り離し用の連続穴は、ミシン目ではなく目打ち(めうち)と呼ぶそうです。
この目打ち穴は、正確な位置に均等に穿孔(せんこう)されています。
切手や収入印紙に目打ち穴があるのは、もちろん手で切り離すことが出来るようにするためのものです。
けれども、この均等な穴をあけるには高度な技術が必要となるので、偽造防止の役割も果たしているのだそうです。
また、切手や収入印紙を切り離したときにできるギザギザの白い部分より、中側のイラスト部分が欠けてしまうと使用できませんので、注意して切り離さなければいけません。
切手や印紙は再使用を防止するために消印が押されますが、欠けてしまった切手や収入印紙はその消印を切り取ったと疑われてしまう可能性があるからなのです。
ミシン目を切る
ミシン目部分を切り離すには、ミシン目にそって山折り谷折りを何度か繰り返して折り目を付けると、少し硬い紙なら簡単に切り離すことができます。
また、切り初めの部分に少しだけ手で切り込みを入れてから、開くように切り離すと失敗が少ないと思います。
切り離される側と切り離す側の紙を、同じ力で開くことも大切です。
大きな紙の場合なら切り離される側を動かないようにしっかり手などで固定して、切り離し側を均等な力で引っ張ります。
でも本当に自信がない人や、大事な書類で失敗が許されないのなら、ミシン目をハサミかカッターで切るのも手段のひとつかもしれませんね。
その時には、ミシン目から外れたところを切り離さないように注意が必要です。
連続出力された伝票のミシン目
複写式の伝票など、複数枚重なったミシン目を切り離すときには、気を付けていないと1枚目はきれいに切り取れたのに2枚目以降で失敗してしまうことがあります。
そんな時は、ミシン目付近を定規などでしっかり押さえると、切り離しやすくなります。
また、連続出力されたものは、ミシン目部分で折りたたんでペーパーナイフや定規などを差し込んで切り離すと処理が早くなります。
連続出力の伝票に限ったことではありませんが、縦方向のミシン目の途中に横方向のミシン目が入っている場合もあるので注意したいです。
勢いよく切り離していたら、切り離してはいけない別方向のミシン目まで破れてしまうと取り返しのつかないことになってしまいますので。
ミシン目入り用紙
自分で資料や伝票を作成するときに、「ミシン目が入っていると便利なのに」と思うことはありませんか。
そんな時には、A4などのサイズで2分割や3分割にできるように、初めからミシン目の入っている用紙が市販されているので、その用紙に印刷すればミシン目つきの資料が作成できます。
ファイル用の穴が開いているものもありますので、伝票を作成する場合には便利ですよね。
用紙によって、ミシン目の入り方やファイル用の穴にもいろいろな種類があるので、工夫して使いこなすと楽しいです。
また、印刷物が大量にある場合や、定期的に必要な伝票なら、印刷屋さんにミシン目加工してもらうこともできますが、自分で印刷するよりもお値段が高くなってしまいます。
ミシン目カッター
市販の用紙のミシン目の位置では都合が悪いときには、自分で好きな位置にミシン目を入れることもできます。
カッターナイフくらいのサイズで、ロータリー式のミシン目カッターがあります。
これなら、置き場所も取りませんし、手軽にミシン目を入れることができます。
そんなに頻繁に使う必要がないのなら、ロータリーカッターで十分かもしれませんね。
100円ショップでも購入することができますよ。
また、裁断機にミシン目用の刃が付いているものなら、紙を切る感覚でミシン目を入れることもできます。
わたしが以前働いていた職場の同僚に、わざわざ裁断機の刃をミシン目用に交換して紙にミシン目を入れた後、手で切り離すという謎の行動をする人がいました。
普通の刃でそのまま切り離せば一度ですむことなのですが。
その人は切手もシートで買ってきて、楽しそうに1枚ずつに切り離していたので、恐らくミシン目フェチだったのだと思います。
おわりに
わたしは、ミシン目の部分を切り離す作業は嫌いではありませんし、同僚のようにちょっと楽しむ気持ちも分かります。
でも、きれいに切り離せたときはよいのですが、大事な部分が破れそうになったり、ちょっとでも切れ端が残ってしまったりすると、いやーな気持ちになります。
そんなことにならないように、時間に余裕があるときは、なるべく丁寧に切り離すようにしています。