当然のことではありますが、建物の出入り口にはドアや扉があって、その種類も自動ドアや引き戸など、さまざまです。
普段、何気なく出入りしているとは思いますが、少しだけ気を付けて気持ちよく出入りできたらよいと思いませんか。
手動のドアの開け方
普段から出入りしている建物の出入り口なら、どんなドアかは分かっているのであまり問題はありませんよね。
でも、訪問先や面接などで初めて行く場所だとちょっと失敗してしまうことがありませんか。
思い切り開けたら思いのほかドアが軽くて勢いよく開いてしまったり、逆にドアが重くてもたもたしてしまったりと恥ずかしい思いをしてしまいます。
無難に振る舞うには、初めに少しだけ開けてドアの感覚を見極めてから、ゆっくり開くようにするとよいのです。
そしてドアを開けたら、ドアから手を離さないようにしてゆっくりと閉めます。
その時に最後まで油断しないようにします。
ドアによっては、最後にいきなり「ドンッ」と閉まるようなドアクローザーの設定になっていることがあります。
わたしの前の職場の会議室のドアがそうでした。
客先や面接会場など、知らないところでは特に注意したいですよね。
引き戸の開け方
大昔の話ですが、わたしが新入社員として入社した企業では、女子の新入社員教育の一環として、一年間茶道を習うことになっていました。
何故か会社内に茶室まであって、火曜日の定時後に外部の先生が来られて指導をして下さいました。
その時に、ふすまの出入りの仕方を教わったのですが、その作法は普段の引き戸にも応用できるものでした。
細かい作法は省略しますが、大まかに言えばドアを開ける時と同じように、初めに少しだけ開けて、そのあとで自分の体の幅だけゆっくり開けてから部屋に入るのです。
わたしの中では、その習慣が今でも残っています。
たった一年間、嫌々ながらお稽古した茶道だったのですが、今思えば抹茶のおいしさも知ることができて、よい経験をさせていただいたと思っています。
自動ドア
自動ドアでは、内側と外側にいる人が同時に出入りしようとするとぶつかってしまうので、タイミングを上手にとることが大切ですよね。
自分が相手側より遅いタイミングなら、少し脇によけて相手の邪魔にならないようにします。
同じタイミングでも、ゆずる気持ちを持てるくらいの余裕は欲しいですよね。
また、閉まりかけのドアに駆け込んだり、ドアの斜め側から入ったりするとセンサーに検知されずに、挟まれてしまう危険があるので注意します。
わたしは以前、スーパーの外に備え付けられているATMから出ようとした時に、センサーがうまく検知してくれなくて、ドアが開かず閉じ込められた経験があります。
外から入るときにボタンを押して入るタイプの自動ドアです。
ちょうど、外で順番待ちをしている人が、外でボタンを押してドアを開けてくれたので助かったのですが、その人も閉じ込められてはいけないと思ったので、中から試してもらうと問題なく開きました。
腑に落ちない気持ちとちょっと恥ずかしい思いで帰宅しましたが、後から落ち着いて考えると、単にわたしの立ち位置が悪かったのだと思います。
もしも、ドアが開かないときには、いろいろな方向からセンサーに検知してもらえるように試してみることも必要かもしれませんね。
スイングドア(ウエスタンドア)
スイングドア(ウエスタンドア)はドアノブかなくて腕や体で開けることができるので、手が荷物などでふさがっているときなどは便利ですよね。
ゆっくり閉まるタイプなら問題ないでしょうが、ウエスタンドアのようにバネではね返ってくるドアだと、周りに人がいると危険だと思いませんか。
自分の後ろに人がいたら、はね返ったドアが当たってしまいますよね。
自分が入るときも、前に人がいるのに気を抜いて入っていると、勢いよくドアがはね返ってきて、体を強打なんてことになってしまいます。
前後に人がいないか気を付けて出入りするようにしたいですよね。
半自動ドア
手動で開けて、自動で閉まる半自動のドアがあります。
半自動のドアは、少しだけ閉めると、あとは勝手に最後まで閉まってくれるので楽ですよね。
病室の入り口などで半自動のドアをよく見かけます。
わたしが、半自動のドアで思い出すのが、十数年前に受けた資格試験の時のことです。
情報処理関連の試験だったので、受験しているのはほとんどが男性で若い人も多く、おばちゃんのわたしはちょっと浮いた存在でした。
専門学校が試験会場になっていたのですが、教室の出入り口が半自動のドアでした。
でも、教室のドアが半自動だと気づかなかったわたしは、昼休憩にトイレに行くときに力を込めて必死に閉めようとしたのです。
ほぼ閉まりかけたときにやっと半自動だと気付いたのですが、教室の中にいた若者たちはさぞかし面白い光景を目にしたのではないかと思います。
ドアの一部はガラスになっていたので、中からわたしの様子も見えていたはずです。
でも、そばにいた人たちは「あたふたしているおばちゃん」を見て見ぬふりをしてくれました。
ちなみに、半自動ドアのせいではありませんが、試験は不合格でした。
翌年のリベンジも叶わず、結局はチャレンジ自体をあきらめてしまったという不本意な思いと、半自動ドアのちょっと恥ずかしい思い出だけが残ったのでした。
おわりに
日ごろ自由気ままにドアの開け閉めをしていると、面接や訪問といった特別な場面で、恥ずかしい思いをしてしまいます。
その時だけ気を付けていればいいと思っていても、どこかに普段の自分が出てしまうのですよね。
わたしのようにシニアの域に入った人間は、日ごろの振る舞いには今まで以上に気を付けていきたいと思うのです。