課長や次長など役職名が付いている人はほかの人よりは偉い人、というくらいの認識の方も多いのではないでしょうか。
でも、事務職で働いていると役職によって順番を判断しなければならないことがあります。
たとえば、お茶出しや車に座る順番、会議の席順やエレベーターの立ち位置など、とても細かいことではありますが失礼のないように気を配らなければならないのです。
役職名には法律で定められたものから会社独自で決めているものまでありますが、おおよそ同じような名称になっています。
順番を覚えておけばいざという時に慌てなくてすみますよ。
法律で定められた役職
会社法における役員として取締役、監査役、会計参与があります。
取締役の中から代表取締役を選任しますが、多くの場合社長や会長がつとめ、代表取締役社長や代表取締役会長とよばれ会社の代表となります。
役員に順位付けはありません。
日本の企業で使われる主な役職
日本の企業に於いて、社内外における敬称としての役職はそれぞれの企業が独自に設定しています。
しかし多くの企業が同じような役職で、その順位も同じと思ってよいでしょう。
主な役職とその順位は以下の通りです。
- 会長
- 社長
- 副社長
- 専務
- 常務
- 部長
- 次長
- 課長
- 係長
- 主任
アメリカ型の組織形態をとる企業における役職
最近よく聞かれるようになったCEOやCOOといったアルファベット3文字の役職ですが似たような3文字でどんな違いがあるのかよく分かりませんよね。
この役職ですが、「Chief」+「○○○○」+「Officer」の頭文字の組み合わせになっています。
3文字のうちの「C」と「O」の間に入る単語が違うだけなのです。
間に入る単語は何の業務を担当しているかによって変わります。
アルファベット3文字で区別しにくいよ。
CEOは社長と同じ最高経営責任者としての意味合いを持っていますが、他の役職はその業務における最高責任者といった考え方のようです。
以下に主な役職を記述しておきます。
CEO(Chief Executive Officer) 最高業務執行責任者。
COO(Chief Operating Officer) 最高執行役員。
CFO(Chief Financial Officer) 最高財務責任者。
CSO(Chief strategy officer) 最高戦略責任者。
CLO(Chief Legal Officer) 最高法務責任者。
CMO(Chief Marketing Officer) 最高広報責任者。
CIO(Chief Information Officer) 最高情報責任者。
CTO(Chief Technology Officer) 最高技術責任者。
CAO(Chief Accounting Officer) 最高会計責任者。
CRO(Chief Risk Officer) 最高リスク管理責任者。
CVO(Chief Visionary Officer) 最高事業計画責任者。
CPO(Chief Privacy Officer) 最高個人情報保護責任者。
CSO(Chief Safety Officer) 最高安全管理責任者
CQO(Chief Quality Officer) 最高品質管理責任者
社内外での使い分け
役職名には敬称が含まれていますので、社外からの電話で「〇〇(名字)課長はいらっしゃいますか?」といった取り次ぎの電話では「〇〇(名字)はただ今席を外しております。」と役職名を付けない対応が正しいのです。
決して「〇〇(名字)課長はただ今席を外しております。」と言わないように注意しましょう。
【例】
相手:「山田課長はいらっしゃいますか?」
自分:「山田はただ今席をはずしております。」
また、メールや郵便の宛名では役職名がある場合、「〇〇(名字)△△(役職) 様」といった書き方はせず、「△△(役職) 〇〇(名字) 様」と個人名に敬称をつけます。
【例】
誤 : 〇〇株式会社 山田課長 様
正 : 〇〇株式会社 課長 山田 様
おわりに
社内での役職の順位は仕事をしていくうちに自然と覚えていくものですが、初めてお会いする社外の方などは瞬間的に判断をする必要があります。
ご案内の順番やお茶を出す順番など失礼のない対応ができるように、頭の中に入れておきたいですよね。