最近の若い人の中に、固定電話恐怖症の人が増えているそうです。
会社の固定電話にかかってくる電話にストレスを感じてしまう新入社員が多く、固定電話恐怖症は現代病のようです。
事務職で働くとなると電話の対応は必ずありますし、就職や転職のときには企業と電話連絡をすることもあります。
電話に苦手意識のある人も、社会人になるとどうしても固定電話に関わる機会が多くなってしまうのです。
わたしは今、50代後半で事務職歴は約30年ですが、実は軽い固定電話恐怖症なのです。
そんなわたしでも、今まで何とかやり過ごすことはできました。
わたしの経験をお伝えすることで、固定電話恐怖症の人の気持ちが少しでも楽になりますように。
固定電話に慣れていない
今の若い人にとって、生活の中に携帯電話があるのは当たり前のことですよね。
家に固定電話があったとしても、携帯電話を持っていれば、わざわざ固定電話を使うことはないですよね。
携帯電話なら、話す相手は電話に登録している人がほとんどなのではないでしょうか。
いきなりどこの誰だか分からない人からかかってきた電話に出るなんてことも、あまりないですよね。
そんな環境なので、あまり固定電話を利用する機会がないままに、社会人になる人も多いのかもしれませんね。
固定電話があっても苦手
わたしが若い頃は、当然のことながら、携帯電話はありませんでしたので、連絡手段は家の固定電話でした。
とは言っても、家の固定電話にそんなに電話がかかってくるわけではないので、時々かかる電話の対応は苦手でした。
それに、わたしは人付き合いが上手な方ではないので、顔の見えない相手とコミュニケーションを取らなければならない電話の対応は至難の業なのです。
そんな事情もあって就職する時には、電話対応が少ない専門職を選ぼうと思いました。
そして、運良くプログラマーとして就職することができたのです。
その後、新入社員教育を受けた後に配属された先は、どうした訳か電話対応必須の総務部だったのです。
結局一番避けたかった一般事務職員として、社会人のスタートを切ったのでした。
職場に慣れないうちは、電話の音が鳴るたびに「ビクッ」として、声は上ずり手が震えていました。
若い女性なら、それも愛嬌のうちなのでしょうが、だんだんと歳を重ねていくうちに、まわりの反応は厳しくなります。
わたしは複数回の転職を経験しているのですが、転職をするたびにいくら電話で緊張しても表面に出さない努力も必要になっていったのです。
名乗り方から対策法を考える
長く事務職をやっている今でも、わたしは電話が苦手です。
第一声で会社名や部署名を名乗るときによく噛みます。
転職を繰り返すたびに変わってしまう名乗り方を何度も練習して、スムーズに言えるようにしなければいけませんでした。
特に長い社名や言いにくい部署名などは練習して備えるのですが、それでも噛んでしまうのです。
そこで、何とか噛まない対策として、職場の電話機に所属名を貼り付けることにしました。
電話に出るときは、それを見ながら読む感覚で名乗るようにしています。
読みながら名乗ると自然と口調もゆったりするので、少しは噛まずに名乗ることが出来るのです。
名乗るときに噛んでしまうという人は、電話や机の上に名乗る文言を貼るか置くかして、電話に出るときには読みながら名乗ると、少しは改善できるかもしれませんよ。
かかってくる相手の情報収集する
職場にかかってくる電話の相手や内容が、事前に分かっていれば対応が楽ですよね。
あらかじめ職場の人に、よく電話をかけてくる人の名前や内容を聞いておくと安心ですよ。
電話をかけてきた相手が名乗っても、早口で聞き取れないことがよくあります。
そんな時でも、どんな人から電話がかかるか分かっていれば、少しくらい聞き取れなくても検討がつくことがあります。
検討がつけば復唱して確認をすればよいのです。
また、分かりにくいめずらしい名前の人や、特に対応に気を付けなければいけない人などの注意点をまわりの人に聞いて、情報収集しておくのも大切です。
何だかよく知らない人から、よく分からない電話がかかってくると思うと恐怖ですが 、前もって聞いておくだけでも、不安が一つ取り除けると思うのです。
早い段階で慣れる
わたしは転職するたびに、まずは苦手な電話に慣れるようにしていました。
一番苦手なことを克服しない限りは、新しい仕事を覚えることに集中できないからです。
それに、はじめのうちなら少しくらい電話で戸惑っても、まわりの人に助けてもらうことができます。
その職場での名乗り方や電話のルールを聞いたら、できるだけ積極的に電話に出るようにします。
わたしの経験ですが、とにかく電話に出ることが、電話に慣れるための一番の近道なのです。
電話に出る回数を増やして、いろいろな人からかかってくる電話に出ていれば、2度目にかかってきた人の電話からは落ち着いて対応することができます。
おわりに
何年事務仕事をしていても、やっぱり苦手なものは苦手なままです。
以前、転職して、まだまだ電話に慣れていないころに、休日の外出先で職場と同じ電話の着信音を聞いて「ドキッ」とした経験が何度かあります。
電話対応が平気な人にとっては、理解できないことなのかもしれませんが、若い人も 、わたしのように結構年をとった人でも固定電話恐怖症の人は結構いるのですよね。
でも、苦手なことでも何とかなりますので、固定電話恐怖症の人もがんばってみてくださいね。